2004年08月

2004年08月23日

犬と暮らす様式は、ヒト、犬それぞれによって違っています。

違っているということを十分に承知していながら、一日のうち、犬がクレートの外に出るのは、ほぼ一時間程度というヒトの話を聞き、驚きました。

クレートというのは犬が安心できる場であり、クレートからでている一時間の間には、飼い主は犬と遊んだり、コミュニケーションをとったりするそうです。

それ以外の時は、犬がクレートの中で過ごすことにより、無用のトラブルの発生を防ぐことができるという、その飼い主の意見に、いろいろと考えてしまいました。

犬という、ヒトとは違った文化をもともと持っている生き物と共に暮らそうというのですから、そこには互いになんらかの合意が必要です。それがいわゆる 躾/トレーニング なのだと私は理解しています。

それは、彼等犬にとっては、ヒトの社会で、より簡単に生活をするのに必要な最低限の方便だと、私は思うのです。

しかし、これは他者と一緒に暮らすという点ではヒトとヒトの関係においても同じです。歯ブラシの置方の合意がとれていなければ、結婚生活が破たんする事もありえる。だから、ヒトとヒトは会話をすることにより合意をとる。他者と一緒に暮らす方便です。

そして、これは、合意であって押し付けではないのです。押し付けだけで済ませようとするのなら、それは、一緒に暮らすという事にはなりません。

私は犬とは一緒に暮らしたいので、なるべく、私の生きる社会のことを犬に理解してもらい、犬に納得して欲しい。

それは、こちらの気持ちの持ち方として、そうありたいと思っています。

そして、一緒に暮らす犬は、生きている犬であって欲しい。単に生物学的にだけでなく、生きる喜びを表現する相手であって欲しい。
これをあげるからこうしてちょうだいなどという交換条件ではなく、心から、あなたと一緒に生きていて嬉しいと語ってくれる相手でいて欲しい。

一緒に暮らす相手ですから、トラブルがあったらそのつど解決する努力をしていきたいと思っています。

クレートは犬が安心して過ごせる居場所だという定義は、もし、一日24時間のうち23時間を、犬に鍵のかかったクレートの中で過ごすことを人が強いるのなら、それは、詭弁になってしまいます。

たしかに、子犬の頃は、うちでもいろいろと悪戯もされたし、いわゆる問題も引き起こしてくれました。物も齧られたし、おそそうもありました。

でも、ちょっと気をつければ、ちょっと想像力を働かせれば、一度あった「問題行動」を予防する事はできるのではないか? お互いの暮らしを互いに納得できる様になるまでの、ほんの少しの時間、手間ひまをかけることは楽しいではないか・・?

ヒトが「考える」という素晴らしい能力を使えば、それに「対処」する方法も見つける事ができるだろうと思ってきました。

それが、ヒトの知恵だろうと。

それでも「問題行動」を抱えてしまった時に、クレートをその解決の方法の一環として使うこともあるでしょう。日常生活の中で、一時的に、避難的に使うことは、とても有効でしょう。犬がクレートを嫌いでないなら、それこそ、本来の意味でのクレートの使い方ができるでしょう。

うちでは、犬達がおとなになった今、私が掃除をしている時に犬達が邪魔なところにいる時は、「ちょっと退いて」といえばそれで済むし、「待っててね」といえば、部屋の外でじっと待っています。

日々の暮らしの経験、人との関わり合の中から学んだことを元に、犬達は想像力を使って、掃除の時はじゃまをしてはイケナイという事を知っているからです。

彼等は今、想像力を使ったおかげで、噛んでいいものとイケナイものをちゃんと区別して理解しているのです。

もちろん、常に、間違いなく、というわけではありません。でも、生き物なんて、日常生活なんて、ヒトであれ、犬であれ、そんなものでしょう。

Bridge and Targetという、動物のトレーニング方法があります。

この方法論は犬に限らず、いろいろな動物のトレーニングに使われてきた方法論を、自分も、長く動物のトレーニングにに関わってきた筆者により、論理的な文献としてまとめられ、発表されています。
http://www.synalia.com/

このトレーニング技術マニュアルの中に、次の様な記載を見つけました。

[動物をトレーニングするということは、それによって、その動物が組み込まれたヒトの社会の文化に上手に対処できる手段を身につけるようにすることだ、ということを忘れてはならない。トレーナーは、動物のガイドなのだ。]

[トレーニングの目的は、自分以外の生き物に対し力を得ることではなく、その生き物が、この人間主導の社会で、社会の一員として共存できる様にすることだ。]

from
The Syn Alia Series on Animal Training
VOLUME I:
AN INTRODUCTION TO BRIDGE AND TARGET TECHNIQUE
by Kayce Cover, B.S. Animal Science
Assistant Editor Jenifer Zeligs Hurley, Ph.D.

難しい方法論を勉強することの苦手な私も、ちょっと勉強してみようかとな、いう気持ちになりました。

at 23:07コメント(5)トラックバック(0)BnT 
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