2008年11月27日 14:50

競技会雑感

WanStep2Moveの競技会、k9フリースタイル2008へご参加いただいた皆様、おつかれさまでした。

撮影禁止だったので、DVDが出来上がってくるまで、誰も競技演技を見る事ができません。頭の中で、思い出すだけです。

その中、チャレンジクラスについて。

このチャレンジクラスに関しては、2004年、2006年にも、同様のモーティベーターOKクラスが設定されていました。今回違っていたのは、このクラスには順位をつけない、という事です。

審査員協議の結果、点数をつける事もやめました。点数をつけようとすると、どうしても「減点法」になります。しかし、チャレンジクラスに必要なのは、「加点」だと、審査員一同感じました。

演技がどうだったかという客観的なコメントと、ここからどこへ行ったら良いのかという事に、少しでも助けになるアドバイス、それを、審査員は心がけました。

演技が始まって、私たち、審査員はびっくりしました。

演技を終わったハンドラーの方が、次から次へと「泣き出した」のです。「泣き出す」までもない方でも、多くの方が目を潤ませて、犬を抱きしめて退場してゆきます。

初心者のクラスですから、何もかもうまくいく「わけ」がありません。むしろ、ハンドラーの緊張と、会場のどよめきに、犬がストレスを感じ、よそ見をしたり、コマンドを外す場面もしばしばでした。

この場に出る為に、初心者ハンドラーの多くは「意を決して」申し込んだはずです。

練習を重ね、衣装を考え、練習のビデオを撮って自分を見てあぜんとする。こんなはずじゃあなかったのに・・・・頭の中のイメージでは、私と犬は華麗に踊っているはずなのに・・・・。ああ、こんなんじゃ、競技会なんてとんでもない、笑われちゃうに違いない、、、でも、せっかく練習したのだし・・・。

自分の演技前の緊張する1分間のウォームアップ、その場から逃げたかった人もいたでしょう。

終わってみて、皆、大きな拍手をもらいました。おそらく、チャレンジクラスの拍手が一番大きかったと思います。

そして、ハンドラー達は、拍手も聞こえなかったように、犬を抱きしめ、目を潤ませていました。

2分間の時間を犬と共有した事に、感激して。

私たち審査員は、その光景に、フリースタイルの原点を見ました。

この後、どんなにステップアップして、どんなにうまくいかない事に失望したり、どんなにいらだったりしても、この原点に返る事ができます。これが、原点です。

素晴らしいパフォーマンスを、ありがとうございました。

                       WanStep2Move 畔柳

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フリースタイルの様々なポジション、
ステップやムーブの教え方を解説。
日本語版は、UKドッグアカデミーへ。
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