2009年08月18日 15:15

才能に触れる

フリースタイルとは、直接は関係のないお話です。

もう20年も前の事ですが、友人に誘われて、小沢征爾さんのコンサートへ行った事があります。そのコンサートは、信州の山の中のスキー場のレストランで行われていました。

このスキー場のそのまた奥に、小沢さんの山小屋がありました。そして、その数年前から、夏のスキー場のレストランで、小沢さん指揮の、若い音楽家達によるオーケストラの演奏会が開かれていたのです。

私が友人に誘われて行ったその直前に、カラヤンが亡くなりました。カラヤンの死に際し、小沢さんは急遽渡欧し、演奏会は、その帰国直後の事でした。

この年、小沢さんは2曲の演奏を予定していたのですが、師とあおぐカラヤンの死はとても大きな出来事であったため、精神的にも大変で、練習時間が取れなかったので、1曲は若い指揮者○○君にお願いします、と、演奏会の始めに小沢さんからお話がありました。

1曲目が終わり、小沢征爾指揮による2曲目が始まったとき、世界が変わりました。月並みな言葉しかでてこないのですが、星は輝き、草木は喜びにあふれ、光は降り注ぎ、影は暗く深く密やかに、まさにそういう感じでした。

同じ演奏者達が、全く違う音楽を奏で始めました。そう、小沢征爾という人によって、その場全てが生まれ変わったのでした。

この時の感動は、今でも忘れられません。

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今年の演奏会は、この山の中での小沢さんの演奏会の24回目だったそうです。

今年の演奏会が終わったあと、ばったりと出会った知り合いと道で立ち話。

「小沢さんの久しぶりのコンサート、素敵でしたねぇ。」
「あのカラヤンの亡くなった年の事、覚えてらっしゃる?」
「覚えてますとも。
 同じ演奏者が、どうして、こうも素晴らしい演奏を奏でられるのか、
 ・・・・・ねぇ。」

指揮者の背中がそのまま、音を自由に踊らせていました。

小沢さんのために建てられたともいわれる音楽堂での、今回の演奏会、ちょうどお休みの時でラッキーでした。


そうそう、
コンサートのチケットを購入してから、急遽訪れた友人に犬達を預けて音楽堂へ急ぎました。

ダダは、私が出かけてから、1時間近く、玄関で待っていてくれたそうです。ドノは、30分程度で、他の事をし始めたとか。

そして、ダダ子姫、5分毎に、アオォ~~ン、と、私を呼んだそうです。(ダーちゃんうるさい、と言うと、黙ったそうですが)

ダーちゃんの声、音楽堂まで聞こえてこなくて、良かった。

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