2017年07月25日 18:07

審判・審査員

犬のスポーツであれ人のスポーツであれ、競技となると、そこには常に審査員・ジャッジが存在します。
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photos by Yuji Kasahara

最近、ランチに行くお店でスーパーラグビーの試合の録画を画面で流しているので、ラグビーの試合を見ることが多くなりました。ラグビーは、え、これ、フットボール?いや、これ格闘技でしょう!っと言いたくなるような競技です。

もしこの場に審判がいなければ、スーパーラグビーの試合は「喧嘩」とも言えるような作業が続きます。 タックルする選手、走る選手のぶつかる時には、「ごつん」という音が聞こえる。生身の肉体のぶつかる音です。怪我をして血を流す選手を見ることは、珍しくありません。

驚くのは、審判/レフリーの能力・権威の高さです。

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激しいぶつかり合いの起こるスポーツですから、選手たちは興奮の中、一歩間違えば、スポーツでなく「闘争・喧嘩」へとエスカレートしても不思議はありません。

ラグビーの試合では、選手たちが、審判/レフリーの判定に、ほとんど抗議もすることなく従います。 抗議すれば、すぐに、そのこと自体が反則とみなされる。

そのためか、だからこそ、公正を期するため、このスポーツでは、ビデオの判定が導入され、複雑な場面では、主審がビデオ判定チームに、どの部分の何を確認したいのかを伝え、その答えが返され、主審はそれに従いその内容を選手たちに説明し、そこから導き出した判定を下します。

自分たちがあげたと思う得点がないことになる場合もあれば、選手がシンビン(sin bin/ペナルティボックス)に入ることになる場合もあります。その理由として、得点を挙げた以前のペナルティを根拠とする場合もあれば、一方のペナルティを他方のアドバンテッジとして試合の流れを決める場合もある。

かなり複雑な判定を行なっています。その内容は、主審により選手たちへの判定内容の根拠の説明が行われ、スーパーラグビーや日本のトップリーグなどでも、観客もそれを聞くことができるように配慮されています。

その説明により、選手たちは、納得して競技を続行することになる。

そういえば、相撲でも、かなり前からビデオによる判定が行われてきていますね。テニスの試合でも、ジャッジの審判に(従わないで再調査を要求する)チャレンジする権利が選手に与えられている。

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審判、審査員、レフリー、ジャッジ、など様々な言葉で表現しますが、要するに「その勝負の行方を決定する権限を持つ人」です。スポーツに参加するということは、その権限に対し敬意を払うということなのです。

しかし、人、である限り、必ずそこには少しの偏向や少しの嗜好性の存在や、少しのミスが起こりうる。

それを含めてのスポーツです。


私たちのスポーツは、個人の主観が非常に大きなウエートを持つことを考えると、得点の多少や順位については、参加者は、このジャッジの判定、という形で納得することになります。それができない場合は、競技参加自体を考え直した方がいいかもしれない。犬と楽しむには、競技に参加することは一番の選択肢ではないのですから。

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そんな中、失格事項は、これは、かなり、その判定を受けた人にとっては大きな出来事です。

過去に私が参加した競技でも、いくつかの場面で失格の判定がありました。実際には失格事項と明記されている事柄に抵触しながら失格を免れた参加者もいれば、失格事項でなかったにもかかわらず失格と判定を受けた参加者もいました。

フリースタイルでは、アジリティと違い、失格、は、かなり大きな出来事です。

ほとんどの場合、ジャッジはその理由を、その場で、あるいは最後の講評でその日のうちに正式見解として説明しています。その点については、後から動画をチェックしてみれば、ジャッジの見間違いという場合もある。理由について、そんなのは、ルールブックに明記されていない規定だと思う人もいます。疑問を抱えたままの人は、その正式見解を出したジャッジに対して、なんらかの自分なりの見解を持つことになるのでしょう。

失格を出すのなら、ぜひ、その日の最後の講評として、参加者全体に対して、ジャッジからその失格についての正式見解を説明していただけたらなぁと思います。 

それにより、周りの参加者は、何が失格を招くのかについて考えを巡らせる糧になります。失格とされた人は、自分がなぜ失格と判定されたのか、納得できることについては納得するし、納得できない場合は、それを自分の中で処理してゆく、その第一歩となります。

憶測や言葉の選び間違いから、間違った意見を発信することもなくなります。そのためにジャッジについての評価に違いが生まれることも少なくなるのではないかと思いますし、自分がジャッジをして、もし、失格を出すことになったら、ぜひ、その根拠を、参加者全体に知らせたい。

その機会を持たないジャッジは、大変に不幸だと言えるでしょう。





 


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