2018年05月22日 16:10
エンゲイジメント
私が初めて犬と暮らし始めてから、もう30年以上が経ちました。そして、犬のトレーニングに出会ってから約25年、それはドッグスポーツとの出会いでもあります。
DIVO
一緒に遊んでくれる犬と暮らしたい、という希望を持って探し当てたDivoは、その希望にぴったりの犬でした。生後12週目の小さな子犬の時から、おもちゃは自分一人で遊ぶものではなく、人とのコミュニケーションの媒介物だと自然に解釈している犬でした。そういう意味で、私はラッキーでした。
DIVO
一緒に遊んでくれる犬と暮らしたい、という希望を持って探し当てたDivoは、その希望にぴったりの犬でした。生後12週目の小さな子犬の時から、おもちゃは自分一人で遊ぶものではなく、人とのコミュニケーションの媒介物だと自然に解釈している犬でした。そういう意味で、私はラッキーでした。
Divoと出会った頃は(1993年生まれ)、犬の訓練方法も今とは異なり、できたことに報酬を与えること自体に異を唱える訓練専門家が多かった時代です。
今では、犬のスピードを殺さずに、犬が喜んで作業をこなすことが当たり前になっているアジリティでも、犬を右側で走ると言っただけで「そんなことは犬を混乱させる」と反対されました(アジリティ自体、まだ日本に入ってきたばかりの手探りの頃でした)。
アメリカのDenise Fenziさんは、昨年JAPDTの招きで来日していましたが、昨今、エンゲイジメントEngagementという言葉を使って、犬と人との作業関係に欠かせない要素を説明しています。
DINO
罰をベースにトレーニングをしていた頃は、まずは「親和をとる」作業をしなければ、犬が生き生きと作業に参加することがない、ということを、専門家たちは知っていたのかもしれません。
トレーニングが報酬ベースに移行しつつあり、難しい様々な行動を犬に教えることができることを知った私たちと一緒にトレーニングする犬たちの弱点は、「おやつの切れ目が縁の切れ目」だったり、必死に共同作業に参加する熱意の欠如だったりします。
エンゲイジメントEngagement は、自然に備わっている犬もいますが、多くの場合、培って育てていくもの、そこには特別なトレーニングを必要とする、不可欠な要素なのです。
今では、犬のスピードを殺さずに、犬が喜んで作業をこなすことが当たり前になっているアジリティでも、犬を右側で走ると言っただけで「そんなことは犬を混乱させる」と反対されました(アジリティ自体、まだ日本に入ってきたばかりの手探りの頃でした)。
服従訓練の教え方も、失敗したことに罰を与えることが主流で、そこにボール遊びをいち早く取り入れた訓練所は、酔狂とも思われていたと言います。訓練というものに初めて出会った私にとっては、可愛いDivoに罰を与えることなんてできず、そこからが試行錯誤の始まりでもありました。
それは日本に限らず、世界に目を向けても犬のトレーニングはそのようなものだった時代でした。
DADA
っで、その頃の訓練を受けた犬たちが、イヤイヤ作業をしていたかというとそうではなかったと記憶しています。
それは日本に限らず、世界に目を向けても犬のトレーニングはそのようなものだった時代でした。
DADA
っで、その頃の訓練を受けた犬たちが、イヤイヤ作業をしていたかというとそうではなかったと記憶しています。
一つには、その頃の作業犬たちのほとんどは、訓練所などでの寄宿生活を送り、作業をするとき以外はケージや犬舎の中で過ごしていたことを理由にあげることができます。
人と関わりあうのは作業をするときだけだった犬たちにとって、人と一緒に作業する時間は大変に貴重な時だったと言われています。そういう犬たちにとって、訓練は楽しい時だったに違いありません。
人と関わりあうのは作業をするときだけだった犬たちにとって、人と一緒に作業する時間は大変に貴重な時だったと言われています。そういう犬たちにとって、訓練は楽しい時だったに違いありません。
また、もう一つには、罰を与える訓練を開始する前に、当時の訓練士さんたちの多くは「犬と親和をとる」という作業を行なっていたということが挙げられます。犬と仲良くなるのです。この人間は信頼するに値するということを、犬が確信するための時間を費やしていたのです。
その方法は様々だったと思いますが、犬の気質を考え、時には、自分の部屋で一緒に寝起きをしながら、訓練ができるような「親和をとれた」状態へ、自分と犬の関係を培って行ったのです。
その方法は様々だったと思いますが、犬の気質を考え、時には、自分の部屋で一緒に寝起きをしながら、訓練ができるような「親和をとれた」状態へ、自分と犬の関係を培って行ったのです。
犬をケージに閉じ込めるという考え方は、今でも採用している競技者を、結構頻繁に見かけます(個人的には非常に残念なことだと思いますが)。
なのに、「親和をとる」はなかなか採用されません。
なのに、「親和をとる」はなかなか採用されません。
アメリカのDenise Fenziさんは、昨年JAPDTの招きで来日していましたが、昨今、エンゲイジメントEngagementという言葉を使って、犬と人との作業関係に欠かせない要素を説明しています。
Engageは、関わりあう、とか従事するという意味の単語です。ここで、Denise がエンゲイジメントEngagement という言葉で表しているのは、犬が、熱意と気力を持って、自ら積極的に、全面的に、ハンドラーとの共同作業に参加する、その精神状態を表現していると言えます。これがあるからこそ、犬は、競技のリングなどで、報酬が出ない場面でもハンドラーとの作業をこなしていくのだ、っと。
DINO
罰をベースにトレーニングをしていた頃は、まずは「親和をとる」作業をしなければ、犬が生き生きと作業に参加することがない、ということを、専門家たちは知っていたのかもしれません。
トレーニングが報酬ベースに移行しつつあり、難しい様々な行動を犬に教えることができることを知った私たちと一緒にトレーニングする犬たちの弱点は、「おやつの切れ目が縁の切れ目」だったり、必死に共同作業に参加する熱意の欠如だったりします。
エンゲイジメントEngagement は、自然に備わっている犬もいますが、多くの場合、培って育てていくもの、そこには特別なトレーニングを必要とする、不可欠な要素なのです。
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