2019年03月15日 14:13

ストレス

CruftsのHTM(フリースタイル/ドッグダンス)競技会を見ていたドッグダンス愛好家から、『この競技が「犬のストレスを観客の前に晒す競技」であって欲しくない』という感想が届きました。

名言だなぁ〜って思いました、、、じゃないか???  名言ではなく、言い得て妙、かな?

いずれにしろ、その通りだなぁと感じたのです。wf140413_TFD_3011

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日本から参加していたIさんとコテツくん、素晴らしい演技でした。(ストレスからか)吠えてしまったことが主な原因で(と思われます)大きく減点されてしまいましたが、演技は、日本舞踊の動きを自然に取り入れていて、歌舞伎や狂言などの舞台を見るような雰囲気を醸し出していて素敵でした。

ちょっと以前は、コテツくん、もっと吠えていたことがあるのを思うと、ハンドラーのIさんの努力がうかがわれますし、その吠えをなくす/ストレスを軽減するための努力の成果を十分に感じることができました。そして、その走って吠えている時でさえ、ハンドラーと犬のつながりを感じることのできる演技でしたよね。

フリースタイル/ドッグダンスはストレスは大きな課題です。

犬は様々な形でストレスサインを出しています。

床の匂いを嗅いでいるのはそこに何かがあったからではなく(youtubeのコメントはそんなこと言っていたけど、いや、違うよ〜〜)ストレスを感じていたからでしょうし、それは、吠えるという形態で表現されることもある。普段は難なくこなすトリック/ムーブをミスする、立ち尽くす、止まらない、コマンドを聞き逃すなどなど、ストレスサインでしょう。

そういえば数年前、Cruftsのインターナショナル大会で、演技を始めようとリングへ登場した途端、犬が、リングのはじの方へ走って伏せてしまったことがありました。そのハンドラー、それを見て、すぐに棄権。犬のストレスサインの重大さからの決断だったと思いますが、おそらく、サブリンクの状態などから、犬の精神状態の不安定さに気がついていたのでしょう。 

Cruftsの舞台では、トレーニングにおいても十分な練習を積み重ね、経験も豊富なトップクラスの犬・ハンドラーたちの演技を見ることができます。そういう場には慣れている可能性の高い、世界大会クラスの大会で優勝経験のある犬でさえ、ストレスサインを出していました。

この犬たちは、おそらく、普段の地区大会クラスの競技会では、優秀な成績を収めているはずなのです。 

考えてみれば、これも「おウチでできる」のお話に通じるところがあります。


犬の感じるストレスの原因は、単一のものではないでしょう。

会場の様子、床の様子、観客席の様子、リングの広さ、リングと観客席の関係、サブリングの様子などの環境要因、そしてそのルーティンに使う衣装、小道具、音楽などなど個別の要因、犬の犬種、雌雄、年齢、経験、様々な要因が色々とが絡み合って、ストレスレベルを上げてしまうこともあるでしょう。

ストレスがすべていけないとは思いません。

しかし、普段から、自分の共同作業をする相手の状態を、注意深く観察し、演技の体験が嫌なCERを定着させないようにするのはハンドラーの義務かもしれません。






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ステップやムーブの教え方を解説。
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